リナとリナの聖女伝説

スレイヤーズ

リナ・インバース(以下リナ)&ナレーション(以下ナレ):♀(CV林原めぐみ)

コピーリナ:♀(以下コピー)(CV林原めぐみ)

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  1. ナレ 「その島には、よる予定はなかったの。その噂を聞くまでは......
  2.      とある港町の食堂での、おっちゃん達のよくある噂話。
  3.      観光名所に奮闘するさほど大きくもない島に聖女が現れた...
  4.      その名も・・・天才美少女魔導士リナ・インバース。
  5.      この地方に来たのは初めてだし、その島なんかにも、
  6.      もちろん行ったことなとはない。
  7.      悪名しかないこのあたし...自分で言っててちょっぴしむなしいけど。
  8.      それがよりにもよって聖女とは......。
  9.      どこぞのナーガに聞かれたら爆笑されそうだけど、
  10.      幸い彼女の姿はここ数日見ていない。」
  11. コピー「あ...悪党に人権はありません!
  12.      この、リナ・インバースがあなたを成敗します!
  13.      大人しく取ったものを、返してください!」
  14. ナレ 「探し回るまでもなく、島に着いたとたんに
  15.      その声は高らかに響いていた。」
  16. コピー「すべての力の源よ かがやき燃える赤き炎よ 
  17.      我が手に集いて 力となれ!フレアアロー!!」
  18. ナレ 「見事に彼女が放った炎の矢は、犯人であろう男の足下ギリギリへ」
  19. コピー「次は、当てますよ?」
  20. ナレ 「犯人の男は持っていた荷物を放り投げ、一目散に逃げ出した。」

  21. リナ 「ふ~ん。ただの偽物って訳でも無さそうね。」

  22. ナレ 「寸分違(たが)わぬその容姿、胸はあたしの方が
  23.      ちょっぴし大きいかな。
  24.      その魔力キャパシティ。
  25.      誰かが作ったのであろうあたしのコピー.........。
  26.      彼女は、ギャラリーの中からあたしを見つけるやいなや、
  27.      かけより、あたしの手をぎゅ~っと握ってこう言った。」
  28. コピー「あなたが本物のリナ・インバースさんですね!」
  29. ナレ 「ああ、彼女の眼がまぶしいくらいに輝いている...」
  30. コピー「さぁ、好きなものどんどん頼んじゃってください!
  31.      このお店の人は、たっぷりサービスしてくれるんです。」
  32. リナ 「あ...そう。じゃぁ、取りあえずメニュー上から順番に持ってきて~!」
  33. コピー「いや~リナさんに是非お会いしたいと思っていたんですよ!」
  34. リナ 「あたしに?」
  35. コピー「はい!あっ!見ての通り、わたしはリナさんのコピーなのですが、
  36.      マスターから色々リナさんの事を聞いているうちに、
  37.      本当はどんな人なんだろうなって...」
  38. リナ 「そう。で、あなたのそのマスターは?近くにいないみたいだけど」
  39. コピー「あ...はい。実は、リナさんに会いたかったのは、
  40.      そのこともあるんです。私のマスターは・・・、
  41.      正直に言うとリナさんへのうらみから、わたしを作ったのですが...」
  42. リナ 「ウラミ?」
  43. コピー「たまたま力を貸した盗賊団を、リナさんが壊滅させてしまったので、
  44.      一緒に巻き込まれたのをうらんで...」
  45. リナ 「あ~...やっぱし、そういうたぐいか」
  46. コピー「始めはわたしもリナさんみたいに豪快な性格設定だったのですが、
  47.      どうやら見た目がマスターの好みだったらしく、
  48.      性格設定を自分好みに変えだして、
  49.      リナさんの悪行を叩き込ました。」
  50. リナ 「あ...それで、なにやら仕草がちょっぴし乙女っぽい
  51.      と思ってたのよね。」
  52. コピー「でも、根本はリナさんですから、その...」
  53. リナ 「まさか......」
  54. コピー「はい。あまりにマスターの態度がストーカーよろしく
  55.      変態になってきたので......ぶっ飛ばしちゃいました。」
  56. リナ 「まぁ...うん。あなたは間違っていないと思うわ。」
  57. コピー「それでですね!わたし、リナさんの様になりたいんです!」
  58. リナ 「ええ?......ほんとにいいの?」
  59. ピー「はい!ですから、目に入った悪をぶっ飛ばし、
  60.      貰えるものは貰っていくという精神で!?」
  61. リナ 「そんな、目をキラッキラして言われても......。
  62.      まぁ、あなたらしくでいいんじゃない?
  63.      うまくやれてるみたいだし。」
  64. コピー「では、これからもリナさんのコピーとして
  65.      やっていってもいいですか?」
  66. リナ 「あ......それは.........もう、あなたとしての個性があるなら、
  67.      あなた自身の名前でいいんじゃないかしら?」
  68. コピー「わたし自身の名前?」
  69. リナ 「そう。あなたの名前。コピーじゃなくてそっくりさんってことで。
  70.      名前は......」
  71. コピー「あ!それなら、リナさんと思いたくないマスターが
  72.      わたしのことはリリィと呼んでました。」
  73. リナ 「ぶっ飛ばしたマスターが付けた名前でいいの?」
  74. コピー「はい、この名前は気に入っていたので。
  75.      まぁ、良くも悪くもわたしを生み出してくれたマスターですから。」
  76. ナ 「あなたが納得しているならあたしは何も言うことはないけどね。」
  77. コピー「やっぱり、リナさんに会えてよかったです。」
  78. リナ 「あたしもよ。リリィ。」
  79. ナレ 「こうして、あたしはこの島を後にした。
  80.      彼女はこれからリリィとして、聖女伝説を作っていくことだろう。
  81.      あたしの名前でそんな伝説が出来ようものなら、
  82.      きっとキャラ崩壊もいいところだ。
  83.      まぁ、また会うこともあるかもしれない。
  84.      彼女とはいいお友達でいたいものだ。」

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