おるすばん組
サクラ大戦3
神崎すみれ(以下すみれ):♀(CV富沢美智恵)
桐島カンナ(以下カンナ):♀(CV田中真弓)
李紅蘭(以下紅蘭):♀(CV淵崎ゆりこ)
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- すみれ「納得いきませんわ」
- 紅蘭 「何や、まだ言うとるんかいな。すみれはん」
- カンナ「決まったもんにいつまでもグチグチと、しつけぇなぁ。
- もう行っちまったんだからさぁ」
- すみれ「そうですけれども。アイリスは母国ですし、
- まぁいいとしますわ。さくらさんは見聞を広めるためにも
- いいでしょう。ですが、最後の一人は...」
- 紅蘭 「みんなでこいこいやって、勝ったもんが行く。
- それで納得して負けたんやから。しゃーないわ。」
- カンナ「そんなもん、あたいだって、行けるもんなら
- 隊長の助けに行きたいさ、そこを涙をぐっとこらえて
- 待ってるんじゃねぇか」
- すみれ「まぁ、この破壊コンビが行けば、あちらもご迷惑になる
- かもしれませんけれども、ワタクシは...」
- カンナ「んだとぉ?紅蘭と一緒にすんなぃ!」
- 紅蘭 「破壊コンビやなんて、心外やわぁ。カンナはんと一緒かいな」
- すみれ「ふっ、大道具に大穴を開けるほどの馬鹿力と、
- 常に爆発物を作ってる人が、
- どう弁解なさるおつもりですの?」
- カンナ「それは...その、まぁ。なんだ。ちょっと勢いづいちまってよ。」
- 紅蘭 「うちかて、別に爆発したくてしてるわけやないんやで?
- 結果、たまに失敗したりしてまうだけで...」
- すみれ「しかし、あの織姫さんの勝ち誇った顔。一生忘れませんわ。」
- 紅蘭 「たしかにあの顔は、えげつなかったなぁ」
- カンナ「あ、ところでよ、今日の昼飯はどうするんだ?
- 帝劇は休みで、みんなそれぞれ出かけちまってるし、
- あたいら三人だぜ?」
- 紅蘭 「せやなぁ。当番決めまひょか?すみれはんは...」
- すみれ「ふっ...お料理など、おちゃのこさいさいですわ!」
- カンナ「じゃあ、すみれでいいんじゃないか?」
- すみれ「え?」
- 紅蘭 「せやなぁ。うち、料理はちょっと得意やないし。」
- すみれ「あの。別にわたくしでなくても...」
- カンナ「あたいはいつも勝手に作ったりしてるからさ。
- すみれの手料理ってのも、気になるじゃねぇか」
- 紅蘭 「うちも楽しみにしてるわ。
- さて、次の舞台の仕掛けの調節でも...」
- カンナ「あたいは大道具を直しに...」
- すみれ「ちょっと、お待ちになって(汗)」
- カンナ「おい、すみれ。この手はなんだ?」
- 紅蘭 「すみれはん?なんや、嫌な予感がするねんけど...」
- すみれ「ワタクシたち、仲間ですわよね?」
- カンナ「ああ、そうだなぁ。(汗)」
- 紅蘭 「それが、どないしはりましたん?(汗)」
- すみれ「一蓮托生。もうすぐお昼ですもの。
- 三人で作ったほうが早いと思いませんこと?」
- カンナ「・・・はぁ。(ため息)わかったよ。しょうがねぇなぁ。」
- 紅蘭 「うちには整備が...」
- すみれ「よろしいですわよね?紅蘭?!」
- カンナ「あきらめろ紅蘭。まぁ、三人で作るか。」
- 紅蘭 「...せやね。ほな、材料探さなあかんね。」
- カンナ「さて、これだけあったわけだが。」
- 紅蘭 「玉ねぎ、人参、芋。牛肉に...」
- すみれ「この粉はなんですの?」
- 紅蘭 「ああ、それは。この前、加山はんが、
- なんや土産にって置いてったんや。
- いろいろ香辛料が入っとるらしいで」
- すみれ「香辛料?...っ!けほっこほっ。すごい匂いですわね。」
- カンナ「ああ!海軍の研修でってなんか言ってたな。
- これを混ぜて煮こめば美味しいもんができるらしい」
- すみれ「で、では、それを作ってみましょうか。」
- 紅蘭 「ほな、ある材料でやってみまひょ!」
- カンナ「まずは、野菜の皮むきからだな。どうするんだ?すみれ?」
- すみれ「は?!えっ?...えっと、どうとは?」
- カンナ「あたいたちはお手伝いだからな。すみれに任せるよ。」
- 紅蘭 「うちも頑張るわ!」
- すみれ「そ、そうですわね。...分担いたしましょうか。
- ワタクシは、この玉ねぎをやりますわ。」
- 紅蘭 「ほな、うちは芋を」
- カンナ「じゃあ、あたいは人参だな。」
- すみれ「皮を剥くくらい簡単ですわ。この茶色のを...まだありますわね。
- あら?あらら?」
- 紅蘭 「確か、芋のメはとるんやったかいな?...ん?ここか。
- ...あっ!ここもや。」
- カンナ「二人共大丈夫かなぁ?よし、でき...おいおい!」
- すみれ「ねぇ、カンナさん。玉ねぎってこんなに小さかったかしら?」
- カンナ「こらこら、なにやってんだ!それは、むきすぎだ!
- 古典的なボケをまさかやるとはねぇ。」
- 紅蘭 「ふぅ。カンナはん。なんとか出来たで?」
- カンナ「うわっ...ちっせぇ。こんなに小さくしちまって
- どうすんだよぉ。」
- すみれ「あらあら、まるでカンナさんの中の人みたいですわね。」
- カンナ「あ?誰がちっせえってぇ?あたいはいつでも2メートルだ!
- 色んな意味で」
- 紅蘭 「すんまへん。芋のメはとらなと思ったら、
- どんどん小さくなってもうて。」
- カンナ「しょーがねぇなぁ。すみれは、むきすぎちまった玉ねぎを
- 拾っとけ。芋は使えそうなとこ使うから、
- 紅蘭は、人参の方を切ってくれ。」
- すみれ「わ、わかりましたわ」
- 紅蘭 「ほいな」
- カンナ「芋が細かくなっちまったけど、まぁいいか。」
- すみれ「ふっぐぅ。なんですの?目が...目が...」
- カンナ「玉ねぎはしみるもんだ。そんなことも知らねぇのか?」
- すみれ「なっ!?...知ってましたわ。こんなの、へっちゃらですわ」
- 紅蘭 「カンナはん。人参はこのくらいでええんかいな?」
- カンナ「これは、また。でけぇなぁ。
- 芋と、でかさ合わねぇじゃねぇか。」
- 紅蘭 「人参はかたくて、うまいこときられへんかってん。
- かんにんや。」
- すみれ「カンナさん!これは、どうしたらいいんですの?
- ワタクシ、涙が。」
- カンナ「ああ、全然進んでねぇじゃねぇか!もう、あたいが切るよ。
- 鍋用意してくんなぁ」
- すみれ「お鍋ですわね。わかりましたわ。」
- 紅蘭 「お肉、先に焼くんやろか?」
- すみれ「全部ほうり込んでしまえばよろしいのではなくて?」
- カンナ「まずは、野菜炒めてからだ。一旦炒めると早く仕上がるし、
- うまみも出るんだ。」
- 紅蘭 「ほー。」
- すみれ「お肉はどうなさるの?」
- カンナ「野菜炒めて、鍋に入れてから、別で肉を少し炒めるんだ。」
- すみれ「あとは煮るだけですわね?」
- 紅蘭 「粉はいつ使うんや?」
- カンナ「味付けだったら、煮立ってからのほうがいいんじゃないか?」
- すみれ「なるほど。おいしそうな匂いはしてきましたわ」
- 紅蘭 「あー。なんや、食欲そそる匂いやなぁ」
- カンナ「どうなることかと思ったけど、こいつはうまそうだなぁ」
- すみれ「いよいよ完成ですのね?」
- 紅蘭 「ちょうどお昼や」
- カンナ「白飯がすすみそうだなぁ」
- すみれ「...?」
- 紅蘭 「...?」
- カンナ「...?」
- 紅蘭 「...誰か、お米、炊きはった?」
- すみれ「いいえ?ないんですの?」
- カンナ「......しまったぁ」
- 紅蘭 「ご飯無しってことかいな?」
- すみれ「これだけでは...ドロッとしていますし。」
- カンナ「はぁ。(ため息。)今から炊くしかないぜ」
- 紅蘭 「この状態で待たされんのかいな。お腹と背中がくっつきそうや」
- すみれ「仕方ありませんわね。カンナさん。お任せいたしますわ」
- カンナ「...なんか、あたいばっかやってないか?」
- すみれ「おほほほほ。気のせいですわ。」
- 紅蘭 「さて、ご飯も炊けたことやし、いただきまひょか」
- すみれ「三人で頑張って作ったんですもの。
- 美味しくない訳ありませんわ」
- カンナ「んじゃあ、いっただっきまーす!」
- すみれ「んん?!...これは...」
- 紅蘭 「んぐっ!」
- カンナ「かれぇー!」
終