旅立ちのエース
ONEPIECE
ポートガス・D・エース(以下エース):♂(CV古川登志夫)
ポートガス・D・ルージュ(以下ルージュ):♀(CV皆口裕子)
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- エース「なあ、母さん。もし母さんが生きていたら。俺が海に出る事、
- 許してくれたか?いや、むしろ行ってこいって言うだろうな。
- なんたって、あんたは。あの、
- ゴール・D・ロジャーの女なんだから。」
- ルージュ「エース~!帰りにダダンさんのところで、お肉もらってきてね~」
- エース「わかった~!」
- ルージュ「あと、無茶しすぎないでよ~!」
- エース「わかってるって~!」
- ルージュ「そう言って擦り傷いっぱいつけてくるんだから。
- まったく。誰に似たのかしらね。」
- エース「母さんも心配しすぎなんだよ。いっつも無茶してんのは、
- 俺じゃなくてルフィだってーの!」
- ルージュ「やっぱり、あの子も海へ行くのかしらね。
- Dを受け継いだ子だものね。」
- エース「俺の父親の事は噂だらけで、母さんに直接聞く事はしなかった。
- 1度だけ、父親の事を訪ねたときに、
- 困ったような、嬉しいような、
- なんか複雑な顔をしながら、言いにくそうにしていたから、
- 俺にはまだ話せないんだと感じた。」
- ルージュ「この事は、誰に何を言われても、内緒よ。
- あなたのお父さんの名は、
- "ゴール・D・ロジャー"
- 海賊王になった人よ。」
- ルージュ「そろそろ、あの子に話す時かしらね・・・。」
- エース「まったく!あの馬鹿が!」
- ルージュ「あらエース。おかえりなさい。
- どうしたの?ずぶ濡れじゃない?!」
- エース「ルフィがまた、海に落ちやがったんだ!
- 悪魔の実を食ってるゴム人間だっつーのに、
- 海の上まで行きやがって!
- 助ける方の身にもなれっつーの!まったく!」
- ルージュ「あらあら。そのルフィ君はどうしたの?」
- エース「ジジィが来て連れてったよ。
- あとでこっちにも顔出すってよ。」
- ルージュ「そう。ガープさんが。」
- エース「あっ!?」
- ルージュ「なぁに?まだ何かあったの?」
- エース「肉もらってくるの忘れた!着替えたら行ってくる!!」
- ルージュ「風邪ひかないように、しっかり体拭いてね!」
- エース「はーい!」
- ルージュ「うふふふ。」
- エース「なんだよ、母さん。」
- ルージュ「噂くらいでしか知らないはずなのに、お父さんに似てきたわね。」
- エース「え?そ・・・そうなのか?」
- ルージュ「うん。うふふふ。」
- エース「なあ、母さん。」
- ルージュ「なぁに?」
- エース「父さんの事、少し聞かせてもらってもいいかな?」
- ルージュ「ええ、そうね。あなたも、こんなに大きくなったんですもの。」
- エース「じゃあ、肉もらってくる!」
- ルージュ「いってらっしゃい。
- ・・やっぱり、気になるわよね。」
- エース「俺が悪魔の実を食うとしたら、やっぱり炎かな。かっこいいもんなー。」
- ルージュ「でも、泳げなくなるわよ。」
- エース「海に落ちなきゃいいんだから、強さが手に入るんなら。
- 普通じゃあ海賊王になれないだろ?」
- ルージュ「そうね。」
- エース「・・・父さんは、どんな海賊王だったんだ?
- 母さんが見た本物のゴール・D・ロジャーは」
- ルージュ「・・・そうねぇ・・・
- あの人は・・・」
- エース「勇敢で、偉大な男。悪名高き、海の覇者。
- 大海賊、ゴール・D・ロジャー。」
- ルージュ「あの人も、あなたも、私の誇りよ。エース。」
- エース「さてと、じゃあ母さん。俺はそろそろ行くよ。
- あの海へ。」
- ルージュ「いってらっしゃい、エース。いっぱい無茶してきなさい。」
- エース「・・・母さん?
- 俺は、海賊王になって、ここに戻って来るぜ!」
- エース「じゃあな!ルフィ!!先に海で待ってるぞ!」
終